ケース面接対策

与えられた課題や問題に対して、制限時間内に仮説を構築しながら解決策を論理的に導き出し、提案を求める面接です。コンサルの現場を想定したシミュレーション形式で行われます。

他の業界からコンサル業界への転職を目指す方だけでなく、現在すでにコンサル業界で稼働されている方に対してもケース面接が行われることが増えています。

ケース面接の最大の目的は、クライアントのブレインとなり、ディスカッションをしながら解決策を提案するパートナーとして相応しいかどうかを確認することです。

クライアントの役員クラスのパートナーとして、経営課題の解決に必要な「ロジカルシンキング」「コミュニケーション力」といった、コンサルタントとしてのベースとなる能力を測るために、ケース面接は盛んに行われています。

ケース面接は、大きく分けると「フェルミ推定」と「ビジネスケース」の2パターンに分かれ、フェルミ推定の応用版・実地版がビジネスケースとなります。

ケース面接対策

フェルミ推定とは、現実に存在するビジネス課題の解決策を考えるのではなく、実際にはリサーチすることが難しい定量的データ(数量・数値)について、最低限の情報や知識を動員して、およその数量・数値を概算・推計する手法です。

例)日本で今日、お昼にラーメンを食べる人は何人いますか?
例)日本に郵便ポストは何本設置されていますか?
例)プロ野球球団招致による当該都市の年間経済効果はいくらでしょうか?

最低限の手掛かりしか得られない中でも、仮説を構築し、解決のためのフレームワークを考え、不確定要素が多い初見の難題でも意欲的に好奇心を持って取り組む能力や姿勢、ディスカッションをしながら解決策をその場でアップグレードしていき、短時間で定量的な解を計算する即応力や柔軟性など、コンサルタントに必要なスキルを多面的に見られると言えます。

なお、ケース面接の目的は、あくまでクライアントのパートナーとしてふさわしいかどうかを測るためのものです。したがって解が正確であればそれでよいというものではなく、そこに至るまでの思考や解決のプロセスを見られているという点にはご注意ください。

先の例で言えば、実際にお昼にラーメンを食べる人数や、郵便ポストの数が、実際の数と合っているかどうかが重要というわけではないということです。(ちなみに日本国内にある郵便ポストは約18万本です)

ケース面接対策

ビジネスケースとは、ある具体的な経営課題に対して提案を行うものです。

出題は架空の企業を設定して行われますが、フェルミ推定に比べて課題の具体性が高く、実際のコンサルタントの業務により近いと言えるでしょう。

例)現在業界3位の売上を誇る冷凍食品メーカーを業界1位に押し上げる方法は?
例)現在、国内メーカーが日本市場を押さえている中で、外資系企業が進出する戦略は?
例)インバウンドが消失した観光業において、業績を回復させるには?
例)人口減少に悩む地方都市の駅前商業施設の売上を向上させるには?

ビジネスケースで重要なのは、その課題に対して正解を述べることそれ自体ではなく、課題や論点をMECEやロジックツリー、3C分析などといったコンサルのフレームワークに落とし込み、仮説の構築や解決するべき課題の絞り込みを論理的に行うことです。

出題される業界について知っていることをアウトプットするのではなく、課題をその場で特定し、施策に落とし込んでいくための構造的な思考や、論点を交通整理しつつ議論を前進させる能力も問われます。

実際にはフェルミ推定的な思考を交えながら出題される例も多く、抽象度の高い思考と、解決モデルを具体的な事例に落とし込む能力の両方が問われます。

ケース面接対策

「ケース面接」と聞くと、それこそ無限の事例が存在するように感じてしまいますが、大きく分けると「マクロ系」「ミクロ系」「二者択一系」「公共系」「トップアジェンダ系」のように、いくつかのパターンに整理することが出来ます。

市場規模全体を推計し、その中における企業のシェア向上などを回答させる問題です。

市場規模全体の推計にはフェルミ推定を利用し、企業のシェア向上という具体的な施策の検討はビジネスケースに該当します。

ある店舗や部門の売上など、マクロ系よりも比較的小さな事業単位における問題です。

ミクロ系では、売上の向上だけではなく「利益」の向上施策を検討する例も多いので、必ずP/L(損益計算書)を意識して、売上サイドと費用サイドの両面を踏まえて検討する必要があります。

ある新規事業や計画などに対し、やるべきかやるべきではないかなど、大きな意思決定を行う問題です。

やるべきという場合は、その事業を展開する理由や費用・期間など、事業推進を正当化する合理的な根拠が必要です。

意思決定を左右する複数の要素を抽出し、それぞれの要素に対して遺漏や重複なく検討を行う必要があります。

経済的利益の向上に限らず、広く社会問題となっている事柄に対し、解決策を打ち出す問題です。

公共性のある社会問題は、ステークホルダー間の利害の調整が重要で、解決策を考える際は、どの立場に立って、どの程度のコスト(時間・費用)が必要かを検討します。

CXOなど、経営トップの視点から考える問題です。経営者のパートナーとして経営目線で解決策を考える必要があります。

事業全体の根本的な課題を洗い出し、課題ごとに施策を検討する必要があります。

ケース面接対策

ケース面接の対策として取り組むべきことについてご紹介します。

適性試験対策と同様、市販の対策本を活用するのが近道です。

ケース面接の市販対策本を入手し、考え方やパターンについて一読します。

ここでの目標は、解を得るためのさまざまな思考のフレームワークに網羅的に触れておくことです。

たとえば、以下のような書籍がおすすめです。

「過去問で鍛える地頭力」
「現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」
「東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート」

書籍に載っている問題について、解答を見ることなく実際に解いてみます。

ケース面接では限られた時間で回答する必要があります。問題を解く際も「絶対に解答は見ない」「時間を区切って解く(目安は10~15分程度)」ということを遵守してください。

対策本の活用で重要なのは、本番のケース面接と同様、正解にたどりつくことそれ自体ではありません。

最も重要なのは、さまざまな課題のパターンについてインプットし、解決のためのフレームワークに落とし込み、解決策や回答を自在にアウトプット出来るようにトレーニングを繰り返すことです。

市販の対策本を使ってインプットとアウトプットを積んだ後、実際に口頭ベースでもアウトプットするトレーニングも積み重ねておきたいところです。

実際のコンサル業務では、企画立案、ドキュメントの作成からプレゼンまで一つながりのものです。ケース面接では提案の現場でのアウトプット能力も見られているので、しっかり対策しておきましょう。

一人で練習する場合は、スマホやタブレットの録画機能を使って、自分の声や表情を客観的にチェックするのが効果的です。

ケース面接対策

限られた時間の中でタイムマネジメントをしながら、仮説を構築して解決策を提案するのかケース面接です。

ケース面接で特に気をつけたいポイントについて、以下の5つに分けてご紹介します。

1.ロジック構築力
2.定量的感覚
3.ビジネス感覚
4.コミュニケーション能力
5.戦略的観点

課題を整理し、思考のフレームワークを正しく使用して仮説を構築する能力です。

問題をMECEに切り分け、課題を構成する要素を定式化して整理した後、主観や思いつきではなくフレームワークを用いて結論を導きます。

たとえば日本における白物家電の市場は100億円、などという記述を見たら、それは少なすぎるだろうと察知する感覚です。

また、ある現象や成果を述べる際に、「●円」や「●%上昇」などというように、定量的に数値・数量で考えているかどうかも重要です。

最新のビジネス動向についてきちんと勉強しているかどうか、自分が所属する特定の業界に限らず、ビジネス全般の流れについてアンテナを張っているかどうかです。

たとえばビジネス全般におけるDXの加速や、技術関連の話題であればeVTOLや自動運転技術の進歩や普及などといったトピックです。

単に知識として知っているだけでなく、それぞれのトピックに対して自分なりの見方や今後の動向についての仮説を持つことがビジネスパーソンとして重要です。

課題における与件や面接官からのインプットに対し、フラットに対応できる能力です。

無批判に受容したり、逆に一方的に反駁したりすることなく、ディスカッションの対手として適切な姿勢で臨むことが大切です。

また、自分なりの仮説を組み立てた上で、解決策にたどり着くための全体条件の確認や質問、理解の擦り合わせをする能力も含まれます。

より直接的なことを言うと、話すテンポを相手の思考速度に合わせるというのも、コミュニケーション能力の一部です。(コンサル業界の面接官は全般に思考スピードも会話のテンポも速い方が多いです)

経営トップの戦略レベルで思考できているかどうかです。コンサルタントの業務の中で土台となる能力です。

クライアントから施策提案を求められた場合、戦略的観点が欠けていると、目先の戦術レベルの提案ばかりを考えがちになります。

コンサル業務の相手方として想定されるのは、企業の一担当者だけでなく、マネジメント層も含まれます。

彼らのディスカッションのパートナーとして業務を行うには、市場動向や競合との関係、時間軸の視点も必要です。自社限りではコントロールできない外部環境や、長期的・短期的時間軸まで意識できるかどうかも重要です。

まとめ

ケース面接で問われているのは、まさにコンサルタントとして必要な能力そのものです。

論理的思考力やコミュニケーション能力、背景となる知識や数量感覚、ビジネスセンスなど、業務で役立つスキルはもちろん、難題に対してもポジティブに楽しめる根本的な知的好奇心や、粘り強く考え続ける知的体力といった、マインド面のタフネスさも問われています。

コンサルに必要な上記の能力や基本的な思考の軸を土台としつつ、自分ならではのユニークで柔軟な発想力を上乗せし、ご自身の魅力を遺憾なく発揮していきましょう。

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