スキルアップ

【プレゼンが苦手な方向け】これだけは守ろう!資料作成&発表時のコツ

更新日 2023/03/07

プレゼンに苦手意識を持っている人は多いのではないでしょうか?筆者は、「資料の作成に時間がかかってしい、発表の練習が不十分なままプレゼン当日をむかえてしまった・・・」という経験があり、苦手意識を感じています。 しかし、プレゼンの機会は容赦なくやってきます。そこで、これからプレゼンを行うときに役立てられるよう、「プレゼン時のコツ」をメインに、補足として「資料作成のコツ」も交えて、まとめました。ぜひ、参考にしてみてください。

1.印象に残らないプレゼン・伝え方の例

他の人のプレゼンを聞いていて、こんな風に思ったことありませんか?

1.話し方が単調

ランチの後に、プレゼンを聞く機会がありました。上司の発表なので、真面目に聞いている姿を見せようとしたのですが、ランチ後ということもあり、だんだんと眠くなってきました。さらに、発表の仕方が単調でお経を読んでいるかに単調だったので、眠気に追い打ちをかけられているようでした。プレゼンの間、寝ないように手をつねったりと必死に抵抗を続けました。 同じ時間帯でも、メリハリのある話し方や、問いかけが混ぜられているプレゼンであれば、これほど睡魔は襲ってこなかっただろうと思いました。

2.結論から話さない

調査の結果を元に、クライアントに提言をするプレゼンを聞く機会がありました。参考にしようと一生懸命聞いているのですが、どれだけ聞いても、調査結果の説明が中心で、集中力が切れてしまいました。気が付いたころには、発表が終わっており、結局発表者が何を言いたかったのか分かりませんでした。 後から聞いたところによると、提言はプレゼンの終盤で簡単に話されていた程度でした。提言(結論)から話していれば、多少調査結果の説明が長くても、調査結果と提言を結び付けながら聞くことができただろうに、と思いました。 「話し方が単調」とか「話のオチがわからない」と私が感じてしまったのは、なぜだったのか考えてみました。 その結果、印象に残る伝わり方は、内容はもちろんなのですが、他の要素にも気を付ける必要があるということだったのです。 印象に残る伝え方をするために大切なコツを、以降の章でご説明します。

2.印象に残るプレゼン・伝え方

「メラビアンの法則」では、話し手が聞き手に伝える情報として「言語情報は7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%」だとしています。聴覚情報・視覚情報に対して効果的に訴えるために、話し方・目線・姿勢に気を付けてみましょう。

1.印象に残るプレゼンは、「声の大きさ」「話すスピード」が違う

話すときには、「声の大きさ」「話すスピード」を意識します。 「1-1. 話し方が単調」の例は、以下のことができていれば、良い発表になっていたのかもしれません。 声の大きさ 無意識に声が小さくなってしまっていませんか?声が小さいと自信がないように見られてしまいます。プレゼンの際には、大きな声でゆっくり話すよう意識しましょう。 話すスピード ・速さ 聞き手が分かりやすいと感じるのは、1分間に300字程度と言われています。発表原稿を作成するときには、発表時間内に適切な分量になっているか確認しましょう。 ・緩急 また、大事なところ・理解が難しいところはゆっくりと、聞き手が既に知っている内容は少し早めに話すなど、緩急をつけた話し方にすることで、聞き手を話の内容に引き込むことができます。 ・間 話しのなかで程よい間がないと、聞き手側は話の内容を理解する暇なくなってしまいます。わずかな時間であっても間を取ることで、聞き手は理解を深めることができるのです。とは言っても、いきなり間を取り入れるのは難しいのではないでしょうか。慣れないうちは、(聴衆への問いかけ)→(間)→(答え)のような方法で取り入れてみましょう。 適切な「声の大きさ」「話すスピード」はすぐに実践するのが難しく、繰り返しの練習が必要になります。繰り返し声に出す・声に出しているのを録音するなどして確認しましょう。

2.印象に残るプレゼンは、「目線」が違う

聞き手と視線を合わせて話すことを意識しましょう。視線の移し方には、「ワンセンテンス・ワンアイコンタクト」と「ジグザク法」があります。 ・ワンセンテンス・ワンアイコンタクト 一文話すごとに、次の聞き手に目線を移していく方法です。 ・ジグザク法 目線を左右方向にジグザグに動かすことで、参加者1人1人と目線を合わせる手法です。

3.印象に残るプレゼンは、「姿勢」が違う

話し手の姿勢が悪いと、聞き手はやる気が無いのか、緊張しているのではないかと気になってしまいます。姿勢の乱れの例として代表的なものは、以下になります。 <手> ・顔を触る ・腕組みをする ・ぶらぶら動かす <足> ・片足重心になる ・リズムを取って動く プレゼンが始まる前とプレゼン中に、姿勢がまっすぐになっていること、手足が不必要に動いていないことを確認しましょう。背筋を伸ばして胸を張った綺麗な姿勢でプレゼンすることで、聞き手も気持ちよくプレゼンを聞くことができます。

3.印象に残る資料の作り方 ~資料作成のコツ~

印象に残るプレゼンにするために、発表時のコツに加えて、資料作成時のコツもお伝えします。

1.印象に残る資料には、「構成」がある

分かりやすい資料を作成するためには、事前に構成を考えておく必要があります。 構成で分かりやすさも変わってくるので、「1-2. 話のオチが分からない」は構成を直せば、伝わりやすくなっていたのかもしれませんね。 今回は3つの例を紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。 ・SDS法 Summary(要約)→Detail(詳細)→Summary(要約)の順で話を進めるパターンです。最初と最後に要約を述べるため、内容を素早く伝えたいときに使用します。 <例文> Summary(要約):みかんは、目を覚ます効果があります。 Detail(詳細):みかんの皮に含まれている成分は、脳を覚醒させる効果があります。 Summary(要約):みかんは眠気を飛ばす効果があります。 ・PREP法 Point(要点)→Reason(理由)→Example(例)→Point(要点)の順で話を進めるパターンです。理由や具体例を交えて話すので納得感のある説明ができるため、人に何かを教えたい時に有効です。 <例文> Point(要点):このみかんを食べると、眠気がとびます。 Reason(理由):みかんの皮に含まれている成分は、眠気を覚ます効果があるからです。 Example(例):毎日お昼過ぎにみかんを食べることにしたところ、昼寝をする必要が無くなりました。 Point(要点):みかんを食べることで、目を覚ますことができます。 ・DESC法 Describe(描写)→Express(表現)→Suggest(提案)→Consequence(結果)の順で話を進めるパターンです。自分の考えを伝えたいときに、分かりやすい説明ができるため、承認をもらいたいときに向いています。 <例文> Describe(描写):みかんの消費量が年々減少しています。 Express(表現):このままでは、みかん農家が無くなってしまいます。 Suggest(提案):そこで、毎日3個みかんを食べることを提案します。 Consequence(結果):これにより、みかん農家は経営を続けることができます。

2.印象に残る資料には、「具体性」がある

抽象的な話をするときは、聞き手がイメージできるように具体的な表現をしましょう。具体的な表現を用いることで、聞き手の理解度も、ぐっと深まります。 <例文> (抽象的な表現)佐藤さんのみかん畑は、とても広いです。 (具体的な表現)佐藤さんのみかん畑は、東京ドーム3個分の広さです。

3.印象に残る資料には、「経験談」がある

テレビで、イベントの感想インタビューや、災害のインタビューが流れていると、ついつい聞いてしまいませんか。発表者が実際に体験した情報など、プラスαの情報を話すと、聞き手側の印象に残りやすくなりますし、納得しやすくなります。 <例文> (経験談が無い例)・みかんの栽培は、とても大変です。 (オリジナリティが無い例)・みかんの栽培は立ち作業が多いので、収穫の最盛期には作業を終えるとへとへとになり、足もぱんぱんにむくみます。

4.まとめ

以上のポイントをざっくりとまとめます。 また、プレゼン時には資料作成に時間をかけがちなことが多いと思うのですが、発表練習の時間をしっかり確保するべきだと、筆者は感じています。プレゼン術で有名なスティーブ・ジョブズも、何度も声を出して練習をしていたそうです。すべてのコツを一度に直すのは難しいので、練習を繰り返し、少しずつ習得していきましょう。

執筆者:松岡 優佳

関連する記事

おすすめの記事

スキルアップ
2022年最新版!AIに関連する資格まとめ ~それぞれの取得メリットを解説~

AI(Artifical Intelligence)は現在、ビジネスで非常に注目されている技術です。「AI搭載家電」、「AIを活用した営業」、「AI型教材」など、日常で使用している様々なものや仕組みにAIが利用されるようになってきています。これからもAIを使用した商品はどんどん開発されることが予想されるため、これからの時代その仕組みを理解しておけば仕事の幅を広げることができるはずです。今回は、AIに関する知識を得るための手段の一つとしてAI関連の資格についてまとめてみました。

スキルアップ
その会議、出る意味ありますか?~無駄な会議を無くし、生産性を高めよう~

私たちが仕事をしていく中で、必ずと言っていいほど『会議』というイベントが存在します。 会議は、会社の方向性を決める経営戦略会議から、課会やチームの定例会など大小様々な規模と内容で行われています。一週間の間に一度も会議がない、ということは極めて稀なのではないでしょうか。 私たちは、日々の業務の中で、自分たちが思うよりずっと多くの時間と労力を会議に費やしています。一度会議を行うだけでも、調整、準備、実施、後処理と多くの工数がかかります。さらに、実施だけに着目すると、会議に8人が出席し、1時間の議論をするだけで、1人の人が丸一日働いた時と同じくらいの工数がかかっていると言えます。もし、このような会議で議論がまとまらなくて目的を果たせなかったら、丸一日が無駄になってしまうのです。 このように、会議は仕事上で多くのウェイトを占め、多くの人に影響を与えます。非効率な会議ばかりをしていると、組織の生産性は著しく損なわれてしまうのです。あなたとあなたの周りの人の生産性が失われないよう、ひいては、組織の生産性を失わず、より効率よく会議を運営していくには何が必要なのか、考えていきたいと思います。

スキルアップ
他社事例を求めるクライアントの言葉の裏に潜んでいるホンネ ~相手を観察して、精度の高いアウトプットを出すには~

クライアントと接していると、他社事例の紹介を要求されることがあります。その言葉をそのまま受け止めて、社内の事例をかき集めていませんか?迅速に対応したいのは、やまやまでしょうが、ここでひと呼吸おいて、言葉の真意を探ってみることが重要です。 クライアントの言葉の真意について仮説を立て、それに沿った内容の事例を紹介することで、精度の高いアウトプットとなり、信用度も増し、案件のクロージングといった業務のゴールへ近づくことになります。 また、クライアントの真意を踏まえたうえで、自らのエネルギーの配分をコントロールすることが出来て、生産性を向上することが出来ます。 かくゆう筆者は、12年間のSE経験ののち、8年間外資系コンサルタント会社にフリーランスで契約し、戦略、IT、PMOコンサルタントとして活動していました。当時、クライアントとの人間関係構築や真意の把握に苦労した経験を持っています。そのころから、心理学、コミュニケーションについて学びはじめ、業務で実践して、とても効果的だったと実感しています。本記事を読んでいただき、精度の高いアウトプットを作成し、生産性向上の一助になれば、幸いです。